今朝起きて、田中貴金属をチェックしたら、金1グラムの販売価格1万0509円
年初は7000円台でした
目を疑いました
しかし、これは私の平和ボケでしょう
ドイツが第一次世界大戦(1914~1918年)敗戦後、ハイパーインフレを経験したことをご存じの方は、多いでしょう
例えば、卵10個は、1920年から1923年の3年間で、3.9マルクから3兆マルクに値上がりしました
日本で1パック300円の卵が、3年後に300兆円になっているというような話です
それで、子供の金持ちごっこかみたいな、変な紙幣も発行されました
こちらは桁はおかしくない
50兆マルク紙幣です
特に1923年10月は激烈で、1か月間で2万9500%、約300倍のインフレに見舞われました
これでは札束よりも薪のほうが高いので、薪代わりにお金をもす市民が続出
家の修繕では、壁紙のほうが高いので、お札が壁紙代わりになりました
おもちゃよりも札束のほうが安い
ブロック遊び
凧あげ
工作にも使えます
それでも札束を買い物に使うならば、財布には入らないので、手押し車に乗せていくしかありません
お店では、こんなものを受け取っても持て余すだけなので、食べ物を使った物々交換が普通に行われるようになりました
右側の広告は「食べ物との交換で修理・売ります」
収入もつられて増えるならばいい
しかし、インフレ率にスライドして給料が上がるのは閣僚だけ、という記事が、当時のドイツの新聞にありました
為替取引でいえば、1923年1月にはそれまでのインフレの影響ですでに1ドルが1万7000マルクにまで減価しており、さらに同年12月には4.2兆マルクにまで落ちました
もはや壁
最終的に、市が燃えるごみとして集め、焼きました
コインは無価値とはいえ燃やせないので、コメディアンの衣装になったりしました
「インフレの王様」
すさまじい
まったくすさまじい
原因は複合的
戦時中の戦費調達のためにお金や軍票を刷りまくったこと、戦後賠償で富が他国に流出したことなどがあげられています
ただし、第一次世界大戦中に金本位制が外され、通貨供給量のリミットがなくなったことが、大前提にあります
ちょうど100年前の出来事です・・・